当たり前。

ドッグシッターのこと
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「当たり前」のことなんて無いと思っているつもり。


こうやって健康に暮らせることも、ゴハンを毎日食べられることも、
ジルバルが元気でそばにいてくれることも、
お客さんの犬たちがみんな毎日元気に散歩に行ってくれることも。

それらは当たり前のことなんかじゃなくって、
すべては恐ろしいほどの偶然の上に成り立っているのだと思っている。

とくに生き物の命なんて、とっても緻密な、不思議なほどのバランス。
ちょっとしたことで自分は明日、いや今日にも死ぬことはあるかもしれないし(ジルバルのことがなければかまわないけど)、
ほかのもっと大事なことたちを失うこと。
それはかなりの確率であり得ることだし、むしろそちらの方が普通で、全然不思議はないと思っている、つもり。

今日元気なみんなと、明日も元気に会えることなんて。
そうある偶然ではないだろうと。そんな風に。

だけど、失ったとき感じる、恐ろしいほどの空虚感。
それを感じると、「ああ、当たり前だと思ってしまっていたんだな…」と感じる。

なにも欲しくないし、やりたいこともなにもないけれど。
まだまだ未熟だ。
ジルバルとの別れもいつかはやって来る。さらに心を削らねば。

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